「顔が見えるクラブに」 前田智美さん
- ivusasite
- 2015年5月15日
- 読了時間: 9分
クラブ長シリーズ第1弾!!
今期、新しく設立された東京文京クラブのクラブ長、前田智美さんにお話を伺ってきました!
(※)IVUSAでは、会員が10名以上いる地域ごとにクラブを作っています。 各クラブはその地域に在学する大学生の会員たちによって自主的に運営され、それぞれの大学や地域に根ざした活動を行っています。

― それでは、今日はよろしくお願いします。まず簡単な自己紹介からお願いします。
よろしくお願いします。ふふふ、なんか恥ずかしいですね(笑)。東京文京クラブのクラブ長をさせて頂いています、跡見学園女子大学4年の前田智美です。
― クラブは今期新しく設立されたとのことで…おめでとうございます!!どんなクラブにしたいですか?
ありがとうございます(笑)私が目指しているのは、「顔が見えるクラブ」です。顔が見えるってどういう事かって言うと、もちろん一人一人の顔が直接見える事はもちろんなんですけど、それだけじゃなく表情、笑ってたり怒っていたり驚いていたり泣いてくれたりという、喜怒哀楽がはっきり見えるクラブにしたいなあっていうイメージです。
― 昨年行われたクラブ長選出選挙はどうでしたか?
去年選挙にでるのは二回目という事もあって、さほど緊張した訳ではなかったんです。でも、やっぱり一年生のときから「自分の大学にクラブを掲げたい」という夢を掲げて三年間頑張ってきたので「ああ、ようやくこの舞台に立てた」っていう想いが一番の感想ですね。

写真:クラブ長選出選挙の演説中の智美さん
― 新設クラブということで1から作り出すのは大変じゃないですか??
そうですね。私がいつも一緒に仕事をしていた人は、ある程度IVUSAでの経験を積んできた子たちが多かったんです。でも、現在は今までとは違う環境で一緒にクラブを作っていくかんじ なので、私の中で常識だと思っている事、わかるだろうと思っている事をより丁寧に教えるっていうところに今は結構苦戦しています。自分もまだまだ成長しなきゃなあと改めて感じています。
― 今4年生ですよね。就活とのバランス大変じゃないですか?
就活も、そうですね…クラブ長ということもあって業務もたくさんあります。けど、IVUSAの部分では同期に支えてもらっている部分が大きかったりとか、また学業とか就活に関してもIVUSAの仲間にフォローしてもらったりとか。あとは学校の友達にフォローしてもらいながら、両立をさせてもらってます。
― クラブ長からクラブのみんなに何かメッセージをお願いします。
私は結構自由人なので、クラブ員のみんなのことは常に振り回しています(笑)。ここではいつも一緒に頑張ってくれてるみんなにありがとうって伝えたいです。そしていつか、跡見のみんなにも東京文京クラブが大切なものになってほしいなって思っています。
― ありがとうございます。これはしっかり書きますね(笑)。そもそもなんでIVUSAに入ろうと思ったんですか?
そもそも最初は、元々私の大学にIVUSAがなくて、跡見の子が居なかったんですよ。女子大はオールラウンドサークルが多くて、そこに四年間入って過ごすのってもったいないなあって。大学生活を振り返ったときに何かしら残せるものをしたいなあと思っていました。そこでインターネット見つけたのがIVUSAでした。そこから、メールを送って、新歓行って…という感じですね。
― では跡見女子の皮切りだったんですね!すごーい!高校のときからボランティアや、そういったのに興味があったんですか?
高校のときに小さいボランティアをやっていました。大学に行ったら大きいことをやりたいと思っていて。IVUSAを選んだ理由も、自分が知らない環境でどれくらい出来るかっていうのを試したかったし、他大と交流したいっていうのもありましたね。でもそれ以外に、色んな地方に行ってみたいっていうのもありました。地方に行けるキッカケとか大きな事やっているのがIVUSAだったので、じゃあここにしようっていうのが決め手でした。
― 中学・高校は部活とかは入らずに、小さなボランティアをされていたんですか?
中学まで遠泳をやっていました。あの、海で泳ぐやつ。夏になったら船に乗って海の真ん中までみんなで行って、船から落とされてそこからひたすら島に向かって泳いで行くという…(笑)

― 遠泳?!小柄なのでそんなにガッツリ運動されていたとは思いませんでした(笑)意外でびっくりしています(笑)
いえいえ、ガッツリ運動系でしたね(笑)でも、そのときの筋肉とかもう無くなっちゃったんで、この話をすると「え、まじで?」って言われます(笑)。
― では、次はプロジェクトのことについて聞きますね。プロジェクトはどこに行かれることが多いんですか?
そうですね、一番は西伊豆(※2)と関川(※3)、災害ですね。
(※2)静岡県西伊豆町活性化活動。活動レポートはこちら。
(※3)新潟県関川村「大したもん蛇祭り」活性化活動。活動レポートはこちら。
― なるほど、地域活性化活動にはプロジェクトがあるごとに行っている感じですか?
そうですね。自分の学科が観光マネジメントというものなんです。旅行とか、旅の始まりとか、過疎化している地域のことについてとか勉強している学科なんですね。なので、元々地方に興味があったからIVUSAに入って、地域活性化に絞って最初は参加していて。それで、徐々にやっていくうちに災害とか色々広がっていったって感じですね。関川村は夏限定で毎年行っています。
― 毎年行っていたら関川村は1年生のときと今行くときと違うと思うんですよ。どう変わりました?
この話をするとまた違う話になってしまうんですけど、1年生のときは本当に単に地方に行きたいっていう感覚で行ったんですね。帰ってきたら「ああ、こういう村もあるんだ」っていう発見になりました。私自身ずっと都心に住んでいるので、地方ならではの暖かさであったりとか、団結力っていうのは凄く魅力的でしたね。そこからハマっていきました。でも、その一方で、活動のひとつであった村の人との地域活性化についての討論会に参加した時に、IVUSAが来てくれることは元気をもらえるし凄く嬉しいけど、地域の人がボランティア依存症になっている、という話も聞きました。「大したもん蛇祭り」といって大蛇を担ぐお祭りがあるんですけど、その担ぎ手が居なくなっているという話を聞いたんですね。

写真:新潟県関川村「大したもん蛇祭り」
― 若者がどんどんいなくなってるんですね。
はい。興味を示さなくなっていったというのもあると思います。それに対して今後IVUSAと関川村がどう関わっていこうかと話をしていたときに、私は地域活性化に興味があって入ったんですけど、今IVUSAがやっている地域活性化って本当に地域活性化になっているのかなって思ったんですね。2年目に関川村に行くか迷いましたが、先輩に誘われて行きました。そこであることが起きたんです。そのある事が私の中で地域活性化の概念が覆されたんです。
― 何があったんですか??
大したもん蛇祭りの前夜に地元の若い男の子と話す機会があったんです。「明日お祭り当日だけど、どうするの?」って聞いたら、「興味がないし、明日はパチンコやりにいくよ」って言われたんです。あーこれどっかで聞いたなあって思って「なんで?」ってきいたら、「つまんないし、それに時間を割くなら他に楽しいことをする」って言われました。その時私はこの村に来て感じたことをその男の子たちに話したんですね。その場では「あーそうなんだ。そんなことを思ってくれてたんだ」と、さらーっと流されました。「明日絶対来てね」って言ったら、「分かった、分かった」って。そしたらお祭り当日の夜、男の子たちが私のところに駆けつけてくれて。「ねえねえ見た?」って言ってきて「なに~?」って聞いたら、「俺、大蛇担いだよ。めっちゃ楽しかった!!」って言ってくれたんです。「こんなにも身近にお祭りがあるなんてことも知らなかったし、こんなにも楽しいものだと思わなかった。いつも地元の仲間としかいないから、この大切なものがあるってことに気付けなかった。今度は自分が中心になって、お祭りを盛り上げていく周りを巻き込んでいく」って言ってくれました。
― 嬉しいですね!!
はい。その時、ビジネスなどいろいろIVUSAでやろうって言ってた時期なんですよ。でも、学生ができることや今しかできないことって、こういう呼びかけで人を動かすことなんだなってすごく思いました。そこから、自分がこの経験を積んで、自分が思う地域活性化をしてみたいって思ったんですよ。その時にちょうど西伊豆の地域活性化活動の第1回目があるってきいたんです。だから、そこで自分が思い描いている地域活性化っていうのをやってみようと思い、サブリーダーをさせていただくことになりました。元々、西伊豆は私が災害救援で行っていた地域というご縁もありました。

写真:2013年静岡県西伊豆豪雨災害救援活動の様子
― そうしたら、西伊豆に思い入れがすごくあるんじゃないんですか?
はい。第1回でサブリーダーやらせてもらって、第2回ではリーダーをやらせてもらいました。それからずっと今も関わらせてもらっています。そもそも西伊豆が地域活性化として活動することになったきっかけは、災害救援でわたしたちが行ったときに西伊豆で藤原さんという方にお会いしたところから始まりました。その方が災害のときだけじゃなくって、もっと西伊豆が抱えている地域の問題に対して、IVUSAの若者のパワーを使ってほしいって話をいただいたんです。そこから西伊豆の抱えている問題って何があるかなってみたときに、少子高齢化っていうのがあったので地域活性化という柱で関わっていくことになったんですね。それで、第1回目の活動とかは本当に手探り状態でした。本当に何もできてないので、どういうことにニーズがあるのか自分たちがやっていけるか、を手探り状態で始まって、2回目3回目って今も繋がっている状態です。
― 自分たちが始めた活動が続いていくって嬉しいですよね。学校でもサークルでも地域活性化について活動していたら、将来もそういうことを・・・??
って思うじゃないですか(笑)。本当にここ最近ですけど、就活を始めて、自分がなぜこんなに地域活性化にこだわるのかっていうのを掘り下げたんですよ。そうしたら、人に喜んでもらいたいっていうのが1番にあったんです。「ありがとう」って言ってもらえることや、相手を驚かせることがすごく好きで。それで、人を喜ばせることで演出するって見たときに、空間的なデザイナーになりたいって思っています。
― 応援しています!!最後に智美さんにとってIVUSAとは何ですか?
IVUSAとは…みんなが応援してくれるところです。この4年間今まで私は、周りの人がいなかったらここまで来れなかったと思います。ここまで来れたのも卒業された先輩方や周りの同期や後輩みんなが応援してくれたからですね。

― 今日はお忙しいところ、ありがとうございました!!
~編集後記~
智美さんは、一見ふわふわしているのですが、実はとても行動力のある芯が強い素敵な女性だなあと感じました。まさにギャップです!地域活性化という社会問題にひたむきに向き合う姿はとてもかっこいいです。
次回は、長崎の’あの方’を掲載予定です!お楽しみに!
インタビュアー、編集:川島宏美(日本大学)
カメラ、編集:杉山佑希(日本大学)
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